ぽいぽいの「かきくけこ」

か(海外留学)、き(金融)、く(クリティシズム=批評)、け(経済)、こ(ゴルフ)について発信していきます

コンサルティング会社に対する私見

どうも、こんにちは。ぽいぽいです。ダブルディグリー留学先であるボッコーニ大学の授業が9月の頭に始まり、オリエンテーションなりリモート授業を受ける際に発生した不備に関する問い合わせなりで忙しくなってしまい久々のブログ更新となりました。今回は真面目に議論したい内容なので堅めの文体。
さて、今回の話題だがコンサルティングに対する私見である。こんなことをわざわざブログで共有しなくて良いし、自分の胸の内にしまっておけば良いのだが私は不用意にも以下のようなツイートをしてしまった。

外資コンサルに内定を既にもらっている友人やその他関係者等、反感を覚えた方がもしかしたらいらっしゃったかもしれないので、このツイートをした責任としてなぜ私がコンサルに対して一定の拒否感を感じるかを共有したいと思う。単刀直入に言えば、「コンサルタントの考える『経営』が私の哲学上、相容れないもので気に入らないものである上、社会レベルで見れば受け入れるべきではないものだが、個人レベルにとって当業界の優位性は極めて高い。」というものだ。以下は実務経験のない学生の下らない駄文なのでブラウザバックしてもらって構わない。

内定もらえなかったから負け惜しみでこんなこと書いてるんだろwと思ってもらっても構いません(就活をしてないっていうのは内緒)が、この記事に関して一切誰かと議論するつもりは無いので悪しからず。

先のツイートをした時期では、理由を明確に表現することができなかったが、この動画を見てかなり自分の考えを整理できた。


【ひろゆき】高学歴が戦略コンサルに集中する件
こっちは生放送の切り抜き。非公式(違法)かもしれない。


【ひろゆき】無知は知恵を貰いやすい。Fischer traditionnelleを呑みながら。2020/07/19 D23
こっちは生放送のアーカイブ。公式だけど時間が長いから当該部分を探すの大変。

ホリエモンこと堀江貴文氏と同じくらい著名な実業家である西村博之氏(以下、ひろゆき氏と表記)が自身のYoutubeチャンネルで視聴者からの質問に答えるという生放送を行なっている。一人の視聴者が「高学歴層がコンサルに集中するのは衰退国家の典型例だと思うが、ひろゆき氏はどう考えているか?」と質問した。それに対してひろゆき氏は「コンサル会社に戦略をオーダーする会社は頭が悪い。」、「(コンサルタントとなる東大生・京大生は)高校の時の受験ができるだけ。」、「なんとなく正解に辿り着く能力が重要。」など重要なエッセンスとなる言葉がこの2分半の切り抜き動画に凝縮されていると思う。私見を交えてこれらの発言の考察を書こうと思う。

コンサルタントはジェネラリスト

動画内ではひろゆき氏は「20代の東大生っていっても、ITの経験があるわけじゃなくて高校の受験をしたときの知識がありますってだけ。」という旨の発言をしている。コンサルタント究極のジェネラリストと呼ばれることがあるが、まさにこのことを指しており、派遣されるコンサルタントが専門知識を持っている訳ではないのである。おそらくコンサルティング会社の守備範囲の広さというのは随一だと思うが、いざ事業会社がクライアントとして契約を結んだとしても、業界に関する知識量ではコンサルタントの方が劣っていてもおかしくはない。なぜならその業界に勤めたことがないから。
つまり、コンサルタントには経営アドバイザリーになりうるだけの裏付けや根拠が無いのではないかと思う。(外部の人間を混ぜることで組織が活性化するというメリットも当然あるが...)仮に私が一つの会社を担う経営者だとして、金融マンとコンサルタントの二人からアドバイスを貰ったとしたら、多分金融マンだけのアドバイスを聞くと思う。なぜなら金融理論や独占的業務の存在によって根拠付けられているから。

膨大なデータという根拠付けがあるのでは?

上のようなことを主張すると大抵、データの蓄積や長年の信頼があるからという反論が当然出てくると思う。実際、コンサルティングファームがプレゼンする経営戦略には大量のデータという根拠があるので、ひろゆき氏が動画で展開した見解は的外れだとも言える。20代の東大生もデータ処理業務やドキュメンテーションなどの業務をこなすからこれも的外れかもしれない。
しかし、私が疑問に思うのはなぜそこまで過去のデータを信頼できるのか?という話だ。議論を簡略化するために製造業に限定するが、以下のグラフを見ると商品ライフサイクルは短縮化していることがわかる。
f:id:poipoi_econ:20201006171242p:plain
出典:中小企業庁:(3)商品ライフサイクルの短期化
この事実から読み取れることは色々あると思うのだが、消費の水準が高度化したことによって、昔より消費者ニーズが読み取りにくくなっているのではないのかと私は読み解く。これはデータを主軸とする帰納法の妥当性を損なわせている。もう少し噛み砕いて言えば、何が正解なのかより一層分からない時代なのに、過去のデータだけを根拠としてあたかも正解であるかのように経営戦略を提案するのは危険ではないだろうか。過去のデータでは成功しても将来で成功する保証は全くないのである。

私の経営に対する考え方なのだが、(お前、ただの学生だろと思われるかもしれないですが大学以外の経歴、ポジションを公表するつもりは無いし、そもそもただの学生ですので偉そうになんか言ってるよと冷めた目で読んでいただければ幸いです...)長期的な会社の業績を決定する要因は競争戦略でもオペレーションでもなく、企業のビジョンだと考える。経営者が今後数十年にわたってどのように事業を展開していくか構想を固めることが会社にとって何より重要だと思う。経営はアートだという人もおり、ひろゆき氏は動画内で「センス」という言葉を使っている。経営を語るにはそういった定性的な要素が必ず存在するし、極めて重要な要素である。私は経営に第六感が必要だという考えを支持する。逆を言えば、定量的なノウハウはせいぜいでビジネスを現状維持まで持っていく程度しかなく、高いマージンを払って外注する経営者は浅はかだと言わざるを得ない。経営を議論するならば定性的な議論になるはずなのに、高い金もらって全て計量分析など数字を使って答えを一つに落とし込もうという心意気が気に入らないのだ。
この私の見解は専ら中小企業を想定しているので、成熟しきった大企業だと話は変わってくるかもしれないが。

また、事業会社とコンサルティング会社との間で長年の信頼関係があるから・・・と友人が話していたが、クライアントとコンサルタントエージェンシー問題に陥っている。なぜなら、損益計算書上の当期純利益が向上したとしても、それがコンサルタントによって提出された経営戦略に帰結できるとは限らないし、その逆も然り。つまりコンサルタントの努力水準が「隠された情報」であるため、正直言ってしまえば怠慢が可能であるし、当事者間の契約にも依るが特約によって責任制限条項が設けられていることが多いはずなので、構造上、信頼を期待することができないと思う。(そもそも信頼があるから何なんだって話だし、友人は信頼関係を引き合いに出して何が言いたかったは少し分からない。)

正解主義・学歴主義の温床

兎にも角にも、コンサル会社は正解主義・学歴主義の温床となっていると思うし、それが上手いこと日本の教育方針とうまくマッチしてしまったが故に新卒学生の間で人気トップの業界になったのだと勝手に思っている。最近ではコンサルタントを「高級文法具」として利用する会社が多いのだそう。頭の回転や問題処理能力が現役の高学歴若手社員は、与えられたタスクを素早くこなすことができるから派遣先で人手が足りないという理由でありふれた業務を任されることが多いと新卒向けの業界セミナーで聞いたことがある。日本のブレインとして活躍すべき東大卒・京大卒の人材がこのように活用されているとすると、misallocationである気がする。ひろゆき氏の生放送での質問者は衰退国家の典型例と言っていた。日本が衰退していく要因はたくさんあるし、優秀層のコンサル流入=衰退とするのは極論過ぎるが、その一助となっているかもしれない。

この間、NHKのニュースで博士課程に進学する生徒の数は10年くらい?の間で半減したと聞いた。それもそのはずで4年学士、2年修士、3年博士を終えても年収はそこそこティアの高い企業の年収より同じくらいか少ないか、くらいではないだろうか?生涯所得の最大化を目的に意思決定をするならば、一般企業への就職を考えるのは当たり前で、コンサルティングファーム等に就職を目指すのは当然と言える。博士課程の学生が少ないのは短期的には問題はないが、その学生が大学で教鞭を執るくらいの歳になれば教育・研究の土壌は悪化は免れず、教育水準の低下、生産性低下を経て経済衰退の一途を辿るだろう。給料が良過ぎることが思わぬ形で裏目にでていると思う。これに関しては博士課程を援助する仕組みづくりを行わない政府に非があると考える。

個人レベルでは確実に優位

で、話題は学生らしく就活話題になるのだが、新卒生が目指すべき業界ランキングの上位に入ると思うし果敢にチャレンジすることには全くの異論はない。なぜかと言えば高い給料、幅広い業務内容、キャリアアップの可能性、低い倒産リスクなど理由はいくらでもある。特定の目的意識がなければ、コンサルに入っていろいろな事を経験すれば見えてくるものもだいぶ変わってくるんじゃないかなと色々な人の話を聞いて思う。

結論

以上が私が勝手に抱いているコンサル会社に対するただの私見である。私の両方の大学でコンサル志望の人はたくさんいるはずだが、個人にとって良いことづくしなので目指すことは良いと思う。ただ私は志望しないよってだけの話です。ただそれだけ。(はじめはコンサルいいなあと思っていたけど、あれこれ勉強していく過程でこのような結論に至ったかな。)

これを読んだ人は賛同、異論、疑問などあるかもしれないが、この件について誰かと議論するつもりはないし、コメント欄で何か書かれても対応しません。なぜなら、この議論は「なぜ私がトマトが嫌いなのか?」というテーマに対してあれこれと小難しい栄養学とか脳科学の用語を使いながら考察しているくらい下らないことだからです。ご了承ください。

自分で下らないって言っておきながら原稿用紙12枚分くらい書いてるのはなぜ?