ぽいぽいの「かきくけこ」

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企業金融 - 企業統治&ESG編

CFA level 1に役に立つかもしれないノート。(企業金融=コーポレートファイナンス)CFAプログラムの内容を開示する意図はありません。あくまで私、ぽいぽいが個人用としてまとめたものをシェアしているだけなので、これによって損害を被ったとしても一切の責任は負いませんので注意してください。

目次

企業統治

Corporate governance(企業統治) = 内部統制と企業経営のための手続きにまつわるシステム

  • Shareholder theory = 株主の利益を第一とする考え
  • Stakeholder theory = 利害関係者の利害衝突を調和することを第一とする考え

企業のステイクホルダー

  • Shareholder(株主) = 企業の純資産に対して所有権がある主体
  • Board of directors(取締役会) = 株主からの投票によって結成され株主利益を保護する主体
  • Senior managers(経営陣) = 取締役会からの指名によって企業経営を行う主体
  • Employees(従業員)
  • Creditors(債権者)
  • Supplier(供給者)
  • Government(政府)

プリンシパル・エージェント関係

Principal-agent conflict(エージェンシー問題) = プリンシパルの利益追求のために雇われたエージェントが自分の利害と一致しないためにプリンシパルの利益に背いて行動する問題
Principalは株主、agentは経営者のことを示す。
e.g. 粉飾決算を通して業績を向上させることでより多くの報酬を受け取ろうとする経営者

弱い企業統治のリスク

企業統治の不足は弱い内部統制、粉飾決算、株主の意向を無視した経営を理由に企業価値を低減させることになる。

企業統治の分析

  • 株主の識別 - 所有者は親会社か創業者かアクティビストか
  • 取締役会の構成 - 所有と経営が分離しているか
  • 報酬 - 企業戦略に沿った報酬デザインか、短期と長期の焦点が当たっているか
  • 株主の権利 - 乗っ取り防止、期差選任取締役、デュアルシェアクラスを用いているか

ステイクホルダー管理

以下の4つの観点からステイクホルダーとの関係を管理する。

  • Legal infrastructure:権利が侵害されたときに発生する法的請求権について
  • Governmental infrastructure:企業が順守しなければならない法令について
  • Organizational infrastructure:企業統治や企業風土など内部統制について
  • Contractual infrastructure:企業と利害関係者の契約関係について

株主と企業の関係

企業は以下の機会によってある。

  • Annual general meeting(株主総会)
  • Extraordinary general meeting(特別総会) = 緊急の事案について株主の投票を要する総会

Proxy voting(代理投票)も可能。投票の形式は2種類ある。

  • Majority - 一人の選出につき持株数の票を持つ
  • Cumulative - 選出人数×持株数の票を持つ、自由に配分できる

Cumulativeの方が少数派の意見が反映されやすい

取締役会

Board of directorsは以下2つに分類。

  1. One-tier board(一階層制取締役会) = 業務執行取締役と独立取締役を含む取締役会
  2. Two-tier board(二階層制取締役会) = 執行役会と監査役会を備えている取締役会

取締役の責務

戦略策定、経営陣への評価、報酬額の決定、内部統制の監督、大型投資やM&Aの承認、資本構成の変更、財務諸表の質のチェックがある。

委員会

取締役会は専門性を備えたいくつかの委員会によって構成されている。

  • Audit committees = 財務報告、内部統制、内部監査を監督
  • Governance committees = 会社の倫理規定を実施し、法改定やコンプライアンスをチェック
  • Nomination committees = 取締役の立候補を募集
  • Investment committees = 提案された投資プロジェクトを再検討
  • Compensation committees = 取締役及び経営陣への報酬水準を決定、従業員の福利厚生を検討
  • Risk committees = リスクに関する方針を策定

ステイクホルダー関係に影響を与える要素

市場要素

  • アクティビストからのプレッシャー
  • 敵対的買収の脅威

非市場要素

ESG

ESG investing(ESG投資) = 投資判断に環境的、社会的貢献などを考慮すること

ESGを用いた投資分析

  • Negative screening = ESGに基づき企業を投資対象から排除すること
  • Positive screening = ESG活動を行なっている企業を識別すること
    • Relative/best in class approach = ポートフォリオで産業間のウェイトを保ちつつ産業内で最もESG活動を実践している企業に投資するアプローチ
  • Full integration(完全結合) = ファンダメンタル分析にESGを取り込むこと
  • Engagement/active ownership = 株式持分を用いてESG目標を奨励すること
  • Green finance = 汚染を減らしつつ経済成長を達成すること
    • Green bond = 環境問題にまつわるプロジェクトの資金確保のための債券
  • Thematic investing(テーマ投資) = ESGに関連した目標に基づき投資すること
  • Overlay/portfolio tilt strategy = ポートフォリオ全体にESGの特性を盛り込むこと
  • Risk factor/risk premium investing = システマティック・リスクとしてESGを扱うこと