ぽいぽいの「かきくけこ」

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企業金融 - 資本支出編

CFA level 1に役に立つかもしれないノート。CFAプログラムの内容を開示する意図はありません。あくまで私、ぽいぽいが個人用としてまとめたものをシェアしているだけなので、これによって損害を被ったとしても一切の責任は負いませんので注意してください。

目次

資本予算

Capital budgeting process = 収益性のある長期プロジェクトの選定プロセスのこと、以下の4つの手順を踏む

  1. イデア出し
  2. 提案されたプロジェクトの分析
  3. 資本支出の創設
  4. 意思決定のモニターと事後監査

基本原則

プロジェクトの分析には税引後キャッシュフローを用いる。機会費用キャッシュフローのタイミング、プロジェクト同士のカニバリズム等、外部性を考慮しつつ、サンクコストは無視する。

プロジェクトの相互作用

Independent(独立)なプロジェクトは他のプロジェクトから一切の影響を受けない。Mutually exclusive(相互排他的)なプロジェクトとは数あるプロジェクトから択一で選ばないといけない。

Project sequencing(プロジェクトの配列)はプロジェクトの実行によってプロジェクトの投資可能性が広がることを指している。将来の収益性のあるプロジェクトが見つかる可能性あり。

Capital rationing(資本制限) = 支出できる資本の額に制限を設けること、Unlimited fund(無制限資金)との区別が必要

NPVルール

Net present value(純現在価値) = 企業価値の期待変化量を示す、将来キャッシュフローの現在価値から現時点のプロジェクトの支出額を差し引いて計算される

NPVを株式発行数で割ったものは株価の期待変動額を示す。

$$ N P V = \sum_{n=0}^{N} \frac{CF_{n}}{(1+r)^{n}} $$

NPV>0ならばプロジェクト採択。

e.g. f:id:poipoi_econ:20201116170505p:plain NPV = 52 > 0なのでプロジェクト採択

IRRルール

IRR(内部収益率) = NPVが0となるようなプロジェクトの収益率のこと

$$ 0 = \sum_{n=0}^{N} \frac{CF_{n}}{(1+IRR)^{n}} $$
という方程式をIRRについて解くことで計算できる。

IRR>資本コストならばプロジェクト採択

e.g. f:id:poipoi_econ:20201117152357p:plain

14%以下の資本コストならばプロジェクト採択

IRRルールの限界

プロジェクトのキャッシュフローの正負が複数回変わってしまうとIRRが複数個出てしまったり、一つも出てこない可能性がある。NPVルールではこのような問題は生じない。

IRRとNPVの比較

独立したプロジェクトならば二つのルールは必ず同じ結果となる。相互排除のプロジェクトならばプロジェクトの初期投資額やキャッシュフローのタイミングが異なると結果が異なる。IRRはプロジェクトのIRRで再投資されると仮定され、NPVは資本コストで再投資されると仮定される。

回収期間

Payback period(回収期間) = 回収年までの年数 + (未回収額 / 回収年のCF)
流動性を表す指標になる。任意で選んだ年数を超える回収期間を持つプロジェクトを却下するというルールが採られる。

割引回収期間

Discounted payback period(割引回収期間) = キャッシュフローの時間価値を加味して回収期間を計算

e.g. f:id:poipoi_econ:20201119115143p:plain

Payback period = 2 + 50/150 = 2.33 years
Discounted payback period = 2 + 86.15/125.94 = 2.68years

収益性指標

Profitability index(PI, 収益性指標) = 1 + NPV/CF0

PI > 1ならばプロジェクト採択